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ゴール前だけが、違いました。
ルヴァンカップ3回戦。一発勝負で、J1川崎と
2026年10月14日(水)19時、ヤマハスタジアム(磐田)。2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド3回戦、川崎フロンターレ戦です。
この大会、2024年からグループステージがなくなって、1stラウンドから完全なトーナメントになりました。つまり一発勝負。90分で決まらなければ延長30分、それでもダメならPK戦です。
磐田はここまで、1回戦で相模原に3-0(アウェイ)、2回戦でJ1のジェフ千葉に4-2(J1千葉に4ゴール、この勢いをリーグに!|磐田 4-2 千葉)。2回戦ではJ1相手にジャイアントキリングを成し遂げています。
そして今日の相手も、またJ1。川崎フロンターレです。
サックスブルーと、フロンターレブルー。水色対決でした。
天候は晴れ、気温22.6℃、湿度48%。主審は福島孝一郎さん。なお、ルヴァンカップのVARはプライムラウンドのみの導入なので、この試合にVARはありません。
先発11人を、全員入れ替えた
そして、スタメン発表を見て驚きました。
4日前の札幌戦から、先発11人が全員入れ替わっていました(後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌)。
札幌戦の先発で、この日ピッチに立っていた選手はゼロ。ダニーロ、桑原航太、ユーリ ララ、イアゴ テレス、ジョアン ヴィクトルの5人はベンチに回り、牲川歩見、山﨑浩介、吉村瑠晟、井上潮音、佐藤大樹、乾貴士の6人はメンバー外でした。
この日の先発は4-4-2。
| ポジション | 選手 |
|---|---|
| GK | 三浦龍輝 |
| DF | 西久保駿介/西野陽向/金子大毅/増田大空 |
| MF | 小原基樹/上原力也/藤原健介/為田大貴 |
| FW | マテウス ペイショット/太田龍之介 |
土曜日には中2日でアウェイの宮崎戦が控えています。リーグ戦が最優先という判断は、順位を考えれば当然だと思います。
ちなみに川崎も、3日前のリーグ戦(名古屋戦)から先発10人を入れ替えていました。連続先発は山原怜音だけ。向こうも中2日で、次のC大阪戦もまた中2日です。
つまり、お互いに「控え組」をぶつけ合った試合でした。
17歳の西野陽向が、トップチームデビュー
そして、この日のいちばんのニュースがこれです。
背番号58、西野陽向。磐田U-18所属の17歳で、2種登録の選手です。この日がトップチームデビュー。しかもセンターバックで先発フル出場でした。
磐田は2026年に、U-18からFW奥田悠真、MF西岡健斗、DF西野陽向の3人を2種登録しています。その1人目が、J1相手の公式戦でいきなり90分です。
結果は0-4。数字だけ見れば厳しいデビュー戦です。
ただ、Optaの記録を追うと、32分・76分・77分と、川崎のクロスや折り返しを3度クリア/ブロックしています。17歳がJ1の攻撃を浴び続けて、最後まで立っていた。それは記録に残しておきたいと思います。
前半4分、3本連続で打った
「入りは悪くなかった」という印象、これは数字がはっきり裏付けています。
というより、前半4分だけで3本打っています。
| 時間 | 場面 |
|---|---|
| 4分 | マテウス ペイショットがエリア手前から右足で枠内へ → 丸山祐市がブロック |
| 4分 | 小原基樹がエリア中央から右足で枠内へ → 山口瑠伊がセーブ |
| 4分 | こぼれ球に反応した藤原健介が中央から右足で枠内へ → 丸山祐市がブロック |
立ち上がりの4分で、枠内シュートを3本。ここで1本でも入っていたら、まったく違う試合になっていたはずです。
そして、この3本のうち2本を止めたのが丸山祐市でした。この名前は、このあともう一度出てきます。
17分、丸山祐市のコーナーキック
先制したのは川崎でした。
17分、左コーナーキック。キッカーの山原怜音が右足で上げたボールが磐田のDFに当たってこぼれ、そこに詰めていた丸山祐市が左足で流し込みました。0-1。
Optaの記録は「こぼれ球に反応した丸山がペナルティエリア中央から左足でゴール下に決める」。こぼれ球だったため、公式のアシスト記録はありません。
そして、ここが川崎の憎いところで──丸山祐市は2024年に加入して以来、これが川崎での初ゴールだったそうです。
前半4分に磐田のシュートを2本止めた人が、17分に初ゴールを決める。試合後、川崎公式の「アウェイで大賞」も丸山が受賞していました。完全に持っていかれた格好です。
Optaがこの直後に出していた数字が、また嫌なものでした。
今季のリーグ戦、先制に成功した試合は5試合。3勝1分け1敗で勝率は60.0%
19分、秋葉監督に警告
先制の2分後、秋葉忠宏監督に警告が出ています。理由コードはC3、異議でした。
何があったのかは記録からは分かりません。ただ、ベンチがそれだけ熱くなっていた、ということは伝わってきます。
このあと、38分に河原創(川崎)、40分に藤原健介(磐田)、71分に金子大毅(磐田)と警告が続きました。退場はありません。
13分の為田大貴と、52分の西久保駿介
磐田にも、決定機はありました。
13分、右サイドから小原基樹のクロス。ペナルティエリア内で為田大貴が頭で合わせましたが、わずかにゴール右へ外れました。
そして52分。0-2になった直後です。西久保駿介がペナルティエリア右から放ったシュートが、ゴールの枠を直撃しました。
この日、磐田がいちばんゴールに近づいたのが、この52分だったと思います。入っていれば1-2。まだ40分近く残っていました。
そういう日でした。
50分、河原創のミドル
その西久保のシュートの、2分前です。
後半開始から5分(50分)、左サイドで長璃喜から由井航太とつながり、パスを受けた河原創がペナルティエリア手前から右足。ゴール左に突き刺さりました。0-2。
Optaの記録は「河原がペナルティエリア手前から右足でゴール左上に決める」。アシストは由井航太です。
後半の立ち上がり、わずか5分での失点です。
ハーフタイムで整えて、さあここから、という時間に決められる。仙台戦の90+4分もそうでしたが、いちばん切り替えたいタイミングで失点するという形が、また出てしまいました。
72分と84分、どちらもセットプレーとクロスから
3点目と4点目は、形がよく似ています。
72分、右サイドの直接フリーキック。キッカーは、また山原怜音。右足で入れたボールに、ペナルティエリア内のペドロ ホマーノがヘディングで合わせました。0-3。
84分、左サイドからペドロ ホマーノが右足のインスイングでクロス。ファーサイドの山市秀翔が頭で叩き込みました。0-4。
整理すると、川崎の4得点はこうなります。
| 時間 | 得点者 | 形 |
|---|---|---|
| 17分 | 丸山祐市 | 左CK(山原怜音)からのこぼれ球を左足 |
| 50分 | 河原創 | 崩しからエリア手前の右足ミドル |
| 72分 | ペドロ ホマーノ | 右直接FK(山原怜音)をヘディング |
| 84分 | 山市秀翔 | 左クロス(ペドロ ホマーノ)をヘディング |
4点のうち3点が、セットプレーかクロスから。そしてそのうち2点が山原怜音のキックです。
さらにペドロ ホマーノは46分からの出場で、1ゴール1アシスト。公式記録でのシュートは、その得点の1本だけでした。
数字で見る90分
ここからが、この試合のいちばん伝えたいところです。
試合全体のスタッツを並べます。
| 項目 | 磐田 | 川崎 |
|---|---|---|
| シュート | 11本 | 22本 |
| 枠内シュート | 2本 | 8本 |
| チャンスクリエイト | 10回 | 22回 |
| ボール支配率 | 47% | 53% |
| パス成功率 | 80% | 87% |
| ボールタッチ | 837 | 1,059 |
| タックル | 14回 | 8回 |
| ブロック | 16回 | 8回 |
| こぼれ球奪取 | 25回 | 21回 |
| クロス | 16本 | 12本 |
| 1対1勝利数 | 13回 | 11回 |
| クリア | 17回 | 20回 |
| セーブ | 4回 | 4回 |
よく見てください。太字は磐田が上回っている項目です。
タックル、ブロック、こぼれ球奪取、クロス、1対1勝利数。全部、磐田が上です。ボール支配率も47対53で、極端な差ではありません。
15分ごとのポゼッションを見ると、もっとはっきりします。
| 時間帯 | 磐田 | 川崎 |
|---|---|---|
| 0〜15分 | 40% | 60% |
| 15〜30分 | 53% | 47% |
| 45〜60分 | 44% | 56% |
| 60〜75分 | 59% | 41% |
60分から75分は、磐田が59%持っていました。そしてその直後の72分に失点しています。
「中盤のボールの動き自体は両チームそれほど変わらない」という感覚は、数字のとおりです。
ゴール前だけが、違った
では、何が違ったのか。
この2行です。
| 項目 | 磐田 | 川崎 |
|---|---|---|
| シュート | 11本 | 22本 |
| 枠内シュート | 2本 | 8本 |
シュートが2倍、枠内が4倍。
シュートの推移を追うと、差がついた時間帯も見えます。
| 時間 | 磐田(枠内) | 川崎(枠内) |
|---|---|---|
| 20分 | 4本(1) | 4本(2) |
| 40分 | 6本(1) | 8本(3) |
| 前半終了 | 6本(1) | 9本(3) |
| 65分 | 7本(1) | 13本(5) |
| 85分 | 8本(1) | 19本(7) |
| 試合終了 | 11本(2) | 22本(8) |
20分の時点では4対4で互角でした。それが65分に7対13、85分には8対19。
そして磐田の枠内シュートは、4分から85分まで、ずっと1本のままです。立ち上がりに3本枠に飛ばしたあと、80分間ゼロだったということになります。
「ゴール前でのシュートまで持っていく力は全然違う」という感覚は、ここに出ていました。中盤までは渡り合えている。でも、最後の30メートルが違う。
アタッキングサードでのプレー数も、磐田222に対して川崎303でした。
コーナーキックが、69分まで0本だった
もうひとつ、象徴的な数字があります。
磐田がこの試合で最初のコーナーキックを獲得したのは、69分でした。
対する川崎は、開始1分でコーナーキックを取っています。そして17分、そのコーナーキックから先制しました。
前半の磐田のコーナーキックは、公式記録でも0本。シュートは打てていたのに、相手ゴール前での「次の攻撃につながる形」は作れていなかった、ということだと思います。
なお、三浦龍輝は4セーブを記録しています。8分のカイキ ケイロス、29分の山市秀翔、50分の大関友翔、88分の持山匡佑。枠内8本に対して4本止めているので、GKの出来が悪かった試合ではありません。
4,656人のヤマハ
この日の入場者数は4,656人でした。
4日前の札幌戦が12,349人ですから、およそ3分の1。水曜の19時キックオフで、しかもカップ戦となると、どうしてもこうなります。
ただ、J.League公式の表示によると、ルヴァンカップの今季平均入場者数は3,774人。カップ戦の平均は上回っています。平日のナイターに4,656人が集まるというのは、磐田というクラブの地力だと思います。
この試合、DAZNでは見られませんでした
ここ、意外と知られていないので書いておきます。
2026/27シーズンのルヴァンカップは、DAZNでは配信されません。
放送・配信はフジテレビとスカパー!の体制で、全65試合がこの2社で分担されています。
この試合はフジテレビTWOでの生中継でした。フジテレビTWOを見る方法は、だいたいこのあたりになります。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| スカパー! | 準決勝までの全試合。いちばん王道 |
| ケーブルテレビ | 地域のCATVがフジテレビTWOを扱っていれば |
| ひかりTV | 光回線が必要。我が家はこれ |
| FOD/Amazonのチャンネル加入 | テレビがなくても見られる |
我が家はひかりTVに入っているので、そこからフジテレビTWOでリアルタイム視聴できました。リーグ戦はDAZN、ルヴァンはフジ・スカパー系。この使い分けは、覚えておくと取りこぼしがなくなります。
ちなみにAmazonプライムビデオでも、通常のプライム会員では見られません。「サッカーLIVEライト」か「FODチャンネル」のチャンネル加入が必要です。
ルヴァンは3回戦で敗退。次は土曜、アウェイで宮崎
一発勝負なので、磐田はここで敗退です。10月28日の4回戦には進めません。
今季のルヴァンカップを振り返ると、こうでした。
| ラウンド | 日付 | 対戦 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1回戦 | 9/2 | 相模原(A) | 3-0 ○ |
| 2回戦 | 9/29 | 千葉(H・J1) | 4-2 ○ |
| 3回戦 | 10/14 | 川崎(H・J1) | 0-4 ● |
J1クラブと2試合やって、1勝1敗。千葉には4点取って勝って、川崎には4点取られて負けました。
悔しいですが、この大会はここまでです。
次は10月17日(土)19時、いちご宮崎新富サッカー場でテゲバジャーロ宮崎戦。リーグ戦第11節です。
そして、ここが大事なところで──この日の先発11人は、土曜にはほぼ戻ってきます。11人全員を入れ替えたということは、そういうことです。
この0-4は痛い。でも、順位を上げるための試合は土曜のほうです。
切り替えて、宮崎へ。
※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。なおJ.League公式の試合記録では磐田のシュート数が、川崎フロンターレ公式の掲載では7本、ジュビロ磐田公式の掲載では8本と食い違っています。本稿は数え方の統一を優先して、全項目をOpta集計でそろえました。後日修正が入る可能性があります。
※ルヴァンカップはゴール期待値(xG)・走行距離・スプリント数が公開されていません。
※監督・選手の試合後コメントは、本稿執筆時点で両クラブ公式・J.League公式とも未掲載です。公開され次第、追記します。
※西野陽向のトップチームデビューについて、クラブからの公式発表は本稿執筆時点で確認できていません。2種登録の経緯とこの試合の先発出場は、クラブ公式およびJ.League公式の記録に基づいています。


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