【DAZN観戦】大分のGKに前半だけで4本。これで3試合連続無得点|磐田 0-0 大分

アイキャッチ|磐田 0-0 大分 テレビ観戦
アイキャッチ|磐田 0-0 大分

崩せていなかった、わけではありませんでした。

創立55周年記念マッチのヤマハで

2026年10月21日(水)19時、ヤマハスタジアム(磐田)。明治安田J2リーグ第12節、大分トリニータ戦です。

この日はクラブ創立55周年記念「セキスイハイム東海マッチ」。主審は窪田陽輔さんで、キックオフは19時03分でした。

相手の大分は、前節まで3連勝。しかもそれだけではありません。

節 日付 H/A 相手 結果
第8節 9/26 H 藤枝 1-1
第9節 10/3 H 山形 2-1 ○
第10節 10/10 A 横浜FC 2-1 ○
第11節 10/17 H 新潟 5-1 ○

前節は新潟に5-1です。そして第5節からリーグ戦7試合負けなしという状態で、ヤマハに乗り込んできました。

監督は四方田修平さん。失点はここまで9で、これは首位・仙台と並ぶJ2最少タイです。得点16に対して失点9。守備の上に立っているチーム、ということになります。

ここで叩いて大分のリズムを崩したい。そういう試合でした。

先発は前節から4人変更。山﨑浩介はメンバー外

磐田の先発は、前節の宮崎戦(1-1)から4人変更です(天皇杯の借りは返せず。宮崎には公式戦3試合で未勝利|宮崎 1-1 磐田)。

山﨑浩介、佐藤大樹、乾貴士、ジョアン ヴィクトルが外れて、金子大毅、小原基樹、藤原健介、マテウス ペイショットが入りました。

布陣は3-4-2-1。GK牲川歩見、3バックはダニーロ・ユーリ ララ・桑原航太。中盤に金子大毅、為田大貴、小原基樹、井上潮音。シャドーにイアゴ テレスと藤原健介。前線にマテウス ペイショット。

ここで、ひとつ書いておきたいことがあります。

山﨑浩介が、先発からもベンチからも外れていました。

前節の宮崎戦で54分にアクシデントで交代した選手です。第6節の甲府戦から第11節まで6試合続けてフル先発していた、ここ1か月の不動のセンターバックでした。クラブからの発表はありません。この日、山﨑が入っていた場所には桑原航太が入っています。

対する大分も3-4-2-1。前節の新潟戦(5-1)から、先発は1人も動かしませんでした。GKムン キョンゴン、3バックは宮川歩己・三竿雄斗・戸根一誓。前線にマテウス レイリア、パトリッキ ヴェロン、有馬幸太郎。

2分、15分、23分、24分

前半は、はっきり磐田の時間でした。

数字でいうと、こうです。

前半 磐田 大分
シュート 8本 4本
枠内シュート 4本 0本
ゴール期待値(xG) 0.64 0.28

そして、この「枠内4本」が、この試合のすべてだと思っています。

時間と選手を並べます。

時間 選手 形 結果
2分 為田大貴 小原のクロスにPA左から右足 ムン キョンゴンがセーブ
15分 藤原健介 Mペイショットのパスから右足 ムン キョンゴンがセーブ
23分 マテウス ペイショット こぼれ球にPA中央から右足 ムン キョンゴンがセーブ
24分 井上潮音 ドリブルで進入してPA手前から左足 ムン キョンゴンがセーブ

前半だけで、4本。全部、大分のGKに止められています。

「崩しきれない」の正体は、GKだった

見ていて「3連勝中の大分、守備もしっかりしていて固い。なかなか崩しきれない」という感覚になりました。

でも、記録を並べると、少し違う絵が出てきます。

崩してはいたんです。45分で枠内に4本も入れている。大分は同じ45分で枠内ゼロです。

崩せていなかったのではなく、崩したあとで止められていた。「固い」の中身は、フィールドプレーヤーの壁というより、まずGKでした。

ブロックされた回数も多かったです。3分にマテウス ペイショットのシュートを戸根一誓が、4分にダニーロのシュートを戸根が、11分に小原基樹のシュートを三竿雄斗が。体を投げ出す守備と、最後のGK。その2段構えでした。

ちなみに大分のこの日の枠内シュートがいつ生まれたかというと——後半の話になるので、あとで書きます。

前半のxGは0.64対0.28

時間ごとの推移も残しておきます。J2はJ3と違って、ゴール期待値(xG)が公開されています。

時点 磐田 本(枠内)/xG 大分 本(枠内)/xG
20分 6(2)/0.43 1(0)/0.03
40分 8(4)/0.64 4(0)/0.28
前半終了 8(4)/0.64 4(0)/0.28
65分 10(4)/0.78 6(0)/0.46
85分 12(4)/0.95 10(0)/0.66
試合終了 14(5)/1.46 11(1)/0.70

20分の時点で6本対1本。立ち上がりから押し込めていました。

大分の最初のシュートは13分、パトリッキ ヴェロンのPA手前からの右足で、これは藤原健介がブロックしています。

前半は0-0のまま折り返しました。

後半開始、大分がすぐ動いた

そして後半。ハーフタイムで交代カードを切ってきたのは大分でした。

茂平に代えて小田逸稀。前節から11人を動かさなかったチームが、0-0のハーフタイムで最初の1枚を使ってきた形です。

「さすがは大分、しっかり修正してきて、前半のように簡単に攻めはさせてくれない」という感覚。そのとおりでした。

52分から53分、大分が左サイドの宇津元伸弥を起点に連続攻撃。53分にこの試合初めてのコーナーキックを取っています。前半はコーナーすら取れていなかったわけです。

その53分、小田逸稀に警告。入ってきた選手がすぐカードをもらうくらい、球際が上がっていました。

磐田は54分、イアゴ テレスに代えて乾貴士を投入します。

65分、大分が一度に3人替えた

そして65分。大分が一度に3人を代えました。

時間 OUT IN
HT 茂平 小田逸稀
65分 西村恭史 榊原彗悟
65分 パトリッキ ヴェロン 木本真翔
65分 有馬幸太郎 古川大悟
90分 宇津元伸弥 森山公弥

前線とシャドーをまるごと入れ替えています。0-0の65分で、3連勝中のチームがここまで動く。勝ちに来ていたということだと思います。

磐田も応戦しました。67分にマテウス ペイショットと為田大貴を下げて太田龍之介と川﨑一輝。76分に井上潮音と小原基樹を下げて上原力也と佐藤大樹。5枚を使い切っています。

この時間帯、磐田のシュートは65分で10本、85分で12本。20分で2本しか増えていません。大分の修正は、確かに効いていました。

82分、取り消されたゴール

82分でした。

カウンターから、完全に崩し切った形。太田龍之介がゴールに押し込みました。

——と思ったら、オフサイドの判定。

崩し切っていただけに、これは本当に悔しかったです。

ここで、正直に書いておきます。

この「ゴールの取り消し」は、公式の記録には残っていません。J.Leagueサイトのライブコメンタリーの82分にあるのは、この1行だけです。

川崎がオフサイドを取られ、相手ボールとなる

川﨑一輝は67分から入っていた選手です。オフサイドの位置にいたのが川﨑一輝で、押し込んだのが太田龍之介、という形なら、見たものと記録の両方が成り立ちます。ただし、そこまでは記録に書かれていません。

もうひとつ、気になる食い違いがあります。同じJ.Leagueサイトのチームスタッツでは、磐田のオフサイドは「0」と出ているんです。コメンタリーには82分に磐田のオフサイドが記録されているのに、チーム合計はゼロ。ゴールが取り消されたときのオフサイドは、別扱いで集計されることがあります。そう考えると、この食い違いの説明はつきます。

なお、2026/27シーズンのJ2にVARは導入されていません。この試合もVAR・AVARは置かれていないので、この判定は副審のオンフィールドのものです。

見たものを消す必要はないと思うので、本文では見たままを書きました。記録との食い違いは、末尾に注記してあります。

85分まで、大分の枠内シュートはゼロ

さっきの続きです。

大分の枠内シュートは、85分の時点でもゼロでした。

シュートは10本打っていたんです。でも、枠に飛んでいない。28分に有馬幸太郎のシュートをユーリ ララが、36分に戸根一誓のシュートをダニーロが、37分に林田滉也のシュートを金子大毅がブロック。70分には木本真翔のシュートをダニーロが、77分にも木本のシュートを桑原航太が止めています。

そして大分のこの試合唯一の枠内シュートが生まれたのが、90+3分。

左サイドで得たフリーキックを、榊原彗悟が直接狙った1本です。これを牲川歩見がセーブしました。

つまり、牲川歩見のこの日のセーブは1本。それが90+3分のフリーキックでした。前半のうちに4本止められた側と、93分間で1本だけ止めれば済んだ側。その差が、スコアに出なかっただけの試合です。

最後の10分は、殴り合いだった

「最後はかなりオープンな打ち合い。両チーム、勝ち点3を取りに、ゴールを奪いに行っている姿がよくわかりました」

この感覚も、記録に残っています。

時間 できごと
85分 上原力也のシュートを林田滉也がブロック
85分 乾貴士のクロスに佐藤大樹が合わせるも、ゴール左へ
89分 川﨑一輝のPA中央からの右足を三竿雄斗がブロック
90分 ユーリ ララのPA手前からの右足もブロック
90+2分 太田龍之介に警告
90+3分 榊原彗悟の直接FKを牲川歩見がセーブ
90+4分 大分が右コーナーキック
90+5分 大分が左コーナーキック

85分の佐藤大樹の1本が、いちばん惜しかったと思います。乾貴士のクロスに合わせて、ゴールの左。

そして最後は大分がコーナーを2本続けて取って、終了。0-0でした。

数字で見る90分

試合全体のスタッツです。

項目 磐田 大分
シュート 14本 11本
枠内シュート 5本 1本
ゴール期待値(xG) 1.46 0.70
ボール支配率 59% 41%
パス成功率 85% 78%
コーナーキック 5本 4本
フリーキック 11本 15本
ファウル 14 10

xGが1.46対0.70。ゴール期待値でいえば、磐田は1点以上を取っていておかしくない試合でした。実際に取れた点は、ゼロです。

磐田はこの試合でパス650本を記録しています。支配率59%、パス成功率85%。持てていたし、つなげてもいました。

警告は53分に小田逸稀、80分に木本真翔、90+2分に太田龍之介。大分の2枚は、どちらも交代で入った選手でした。

大分からは、3試合連続で無得点

ここから少し、重たい数字が続きます。

大分との直近3試合を並べます。

日付 会場 スコア
2025/4/25 ヤマハ 磐田 0-3 大分
2025/8/31 クラサスドーム大分 大分 0-0 磐田
2026/10/21 ヤマハ 磐田 0-0 大分

3試合、270分。磐田は大分から1点も取れていません。

2025年の4月にヤマハで0-3、8月にアウェイで0-0、そして今回も0-0。2年連続で、計3試合。

ヤマハでは4試合勝てていない

対戦成績も、正直に書きます。

磐田と大分の通算は、磐田から見て15勝9分9敗(全大会33試合)。長い目で見れば勝ち越しています。

でも、近年はこうです。

  • 直近6試合、勝ちなし(0勝3分3敗)。最後に勝ったのは2019年9月28日のアウェイ2-1で、7年以上前
  • ヤマハスタジアムでは4試合勝ちなし(0勝2分2敗)。ヤマハでの大分戦の最後の勝利は2015年3月29日

相性、という言葉で片づけたくはないのですが、数字としてはそう出ています。

第4節から、8試合続けて1点以下

そして、いまの磐田でいちばん気になるのがこれです。

節 相手 磐田の得点
第4節 栃木シティ(A) 3
第5節 富山(H) 0
第6節 甲府(A) 1
第7節 新潟(A) 1
第8節 八戸(H) 1
第9節 仙台(A) 1
第10節 札幌(H) 1
第11節 宮崎(A) 1
第12節 大分(H) 0

8月29日の栃木シティ戦(3-1)を最後に、8試合続けて1点以下です。今季のリーグ戦12試合のうち、複数得点はたった2試合(第3節の2点、第4節の3点)しかありません。

リーグ戦13得点。これが、いまの磐田の攻撃の現在地です。

ホームに絞ると、もっと厳しい数字になります。

試合 勝 分 敗 得点 失点
ホーム(ヤマハ) 6 2 2 2 5 5
アウェイ 6 2 1 3 8 9

ホーム6試合で5得点。1試合あたり0.83です。ヤマハでの内訳は 1-1、2-1、0-1、1-2、1-0、0-0。

3試合負けなし。でも、2得点だけ

悪い話ばかりではありません。

この引き分けで、磐田は3試合負けなし(1勝2分)になりました。その前が第7〜9節の3連敗だったことを考えると、流れは止まっています。

節 相手 結果 失点
第10節 札幌(H) 1-0 ○ 0
第11節 宮崎(A) 1-1 △ 1
第12節 大分(H) 0-0 △ 0

そしてこの3試合で2度目の完封です(後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌)。リーグ戦では今季3度目の無失点になりました。

守備は、確かに戻ってきています。J2最少タイの得点力を持つ相手を、無失点で抑えたわけですから。

ただし、この3試合の得点は合計2です。守れるようになったぶん、点が取れなくなった。そういう形で勝点が積み上がっていません。

そして、今季初めてのスコアレスドローでもありました。無得点はリーグ戦では今季2試合目です。

10月の4連戦、残りは1つ

ここまでの日程も、頭に入れておきたいところです。

日付 大会 H/A 相手 結果 間隔
10/14(水) ルヴァン3回戦 H 川崎F 0-4 ● 中3日
10/17(土) 第11節 A 宮崎 1-1 △ 中2日
10/21(水) 第12節 H 大分 0-0 △ 中3日
10/25(日) 第13節 A いわきFC — 中3日

10月14日のルヴァンカップから数えて、12日間で4試合(枠内シュートは2対8。ゴール前だけが、違った|磐田 0-4 川崎)。しかも中2日で九州(宮崎)、次は福島(いわき)と、移動も重なります。

10月10日の札幌戦から数えると16日間で5試合。この日程の中で、2試合を無失点で乗り切ったのは、評価していいところだと思います。

勝点15で11位。次は中3日、アウェイでいわき

この引き分けで磐田は4勝3分5敗、勝点15。順位は11位です(※10月21日22時時点の暫定)。

大分は勝点18で7位。3連勝は止まりましたが、リーグ戦8試合負けなしに伸ばしました。今季3度目の完封で、それが3つともアウェイの0-0というのも、このチームらしいところです。

順位 クラブ 試合 勝点 得失点
7 大分トリニータ 12 18 +7
8 テゲバジャーロ宮崎 12 17 +1
9 いわきFC 12 16 +1
10 藤枝MYFC 12 15 +2
11 ジュビロ磐田 12 15 -1
12 サガン鳥栖 12 14 -3

10位の藤枝とは勝点で並んでいて、得失点差の差だけです。1勝で順位は大きく動きます。

次節は10月25日(日)15時、ハワイアンズスタジアムいわきでいわきFC戦。中3日のアウェイです。

いわきは9位、勝点16。第10節で秋田に1-0、第11節で甲府に5-0、そしてこの日は湘南と1-1で、3試合負けなし。しかも甲府戦の5-0は今季最多得点です。

監督は田坂和昭さん。今年9月に就任したばかりで、大分トリニータで監督を務めた経験がある方です。大分戦の次がその田坂さんのチーム、という巡り合わせになりました。

そして、ここも正直に。

磐田はハワイアンズスタジアムいわきで、2戦2敗。まだ勝っていません(2025年8月に1-3、2026年3月の百年構想リーグで0-1)。いわきとの直近3試合も勝ててません。

崩せていないわけじゃない。xGは1.46ありました。枠内にも5本飛ばしています。

足りないのは、最後のひと押しだけです。

日曜、いわきで。

(今季の全日程と結果はこちらのページにまとめています)


※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。J.League公式の試合記録(data.j-league.or.jp)はJ2の場合、試合の2日後に公開されます。公開後に数値が変わる可能性があります。
※入場者数・天候・気温・湿度は、本稿執筆時点で公表されていません。
※82分の「太田龍之介のゴールがオフサイドで取り消された」という記述は、中継映像からのものです。J.League公式の記録にも、J.Leagueサイトのライブコメンタリーにも、ゴールの取り消しに関する記載はありません。同コメンタリーの82分にあるのは「川崎がオフサイドを取られ、相手ボールとなる」という1行のみです。なお同サイトのチームスタッツでは磐田のオフサイドは0と表示されており、コメンタリーの記述と食い違っています。
※2026/27シーズンのJ2リーグにVARは導入されていません。この試合もVAR・AVARは配置されていません。
※山﨑浩介が先発・ベンチともメンバー外となった理由は、クラブから発表されていません。
※交代の時間は、J.League/Opta表記とクラブ公式表記で1分ずれる場合があります(マテウス ペイショットと為田大貴の交代は、クラブ公式が67分、Optaが68分)。本稿はクラブ公式の表記に合わせました。
※順位は2026年10月21日22時時点の暫定です。J2の公式順位表は公式記録の公開後に確定します。

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