【DAZN観戦】クリア42本の壁。25本打って、1点|磐田 1-2 八戸

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アイキャッチ修正版|磐田 1-2 八戸

連敗だけは、避けたかったんです。

連敗だけは、避けたかった

2026年9月26日(土)17時、ヤマハスタジアム(磐田)。明治安田J2リーグ第8節、ヴァンラーレ八戸戦です。

前節は敵地でアルビレックス新潟に1-2。攻め込みながら決めきれず、少ないチャンスを決められて落とした試合でした(新潟は7本で2点、磐田は15本で1点|新潟 2-1 磐田)。

だからこの日は、ホームで確実に取り返したかった。

相手のヴァンラーレ八戸は、リーグ戦では初めての対戦です。2025シーズンにJ3を2位で終えて、クラブ史上初のJ2昇格を果たしたチーム。ここまで2連敗、しかも3試合連続で無得点という状態で磐田にやってきました。

この日も雨。気温21.6℃、湿度73%。入場者数は11,086人でした。主審は小林拓矢さん。

ボールは、持てていた

立ち上がりは悪くありませんでした。

ボールを支配して、八戸陣内に押し込む。この日の磐田はチャンスクリエイト16回、クロス23本、アタッキングサードでのプレー331回。攻めの形そのものは、きちんと作れていました。

秋葉監督はこの日、直近のリーグ戦から先発を4人入れ替えています。川島永嗣、吉村瑠晟、佐藤大樹、太田龍之介。布陣は4-2-3-1でした。

9分、一瞬の隙

そんな入りだったのに、9分でした。

ペナルティエリア内から岡健太が入れたクロスに、音泉翔眞が反応。ペナルティエリア中央から右足で、ゴール左上へ。

0-1。

押し込んでいた側が、一瞬の切り替えで失点する。前節の新潟戦とまったく同じ入り方でした。

28分、ハンドでPK

それでも磐田は攻め続けます。

28分、右サイドから川﨑一輝のクロスに山﨑浩介がヘディング。これを八戸のディフェンスが体で止めたのですが、平松航の手に当たっていた。ハンドリングの判定で、磐田にPKが与えられました。

ここで追いつければ、前半のうちに逆転までいける。そう思いました。

31分、大西にセーブされた

キッカーは太田龍之介。

右足で放ったシュートは、ゴールの左下へ。しかし八戸のGK大西勝俉が、これをセーブしました。

うわ、と声が出ました。

試合後、その大西がこう話しています。

「PKになってしまったことはもう変えられないことなので自分ができる仕事はPKをとめること。PKを止めることができたのは運も良かったと思いますがチームに貢献できて嬉しいです」

前半は0-1のまま終了。押し込みながら、追いつけずに折り返しました。

57分、秋葉監督が3人を替えた

後半に入っても、構図は変わりません。押し込む、跳ね返される、また押し込む。もどかしい時間が続きました。

57分、秋葉監督が動きます。一度に3人。

ユーリ ララに代えて井上潮音。イアゴ テレスに代えて川合徳孟。そして太田龍之介に代えて、ジョアン・ヴィクトル。

PKを外した選手が、ここでピッチを去りました。

62分、ジョアン・ヴィクトル

その5分後です。

右サイドから井上潮音が入れたクロスが、ペナルティエリア中央のジョアン・ヴィクトルへ。これを右足で、ゴール右上に突き刺しました。

1-1。

交代で入った選手のクロスを、交代で入った選手が決める。しかも、PKを外した太田に代わって入った選手です。ヤマハの空気が、はっきり変わったのが画面越しにも伝わってきました。

ここから、と思ったんです。

69分、高吉。こぼれ球が沈んだ

ところが、その7分後でした。

左サイドから音泉翔眞のクロス。これに反応したオウイエ ウイリアムがペナルティエリア中央から左足でシュートを放ち、吉村瑠晟がブロック。しかしこぼれ球が、ペナルティエリア手前に走り込んでいた高吉正真の前に転がりました。

左足。ゴール右下。

1-2。

ブロックした先に相手がいた、という失点です。誰かのミスと言い切れる形ではありません。でも、勢いがこちらに傾いていた7分後というのが、あまりにも痛かった。

最後まで押し込んだ。それでも届かなかった

そこからの20分間、磐田はずっと相手陣内にいました。

けれど、八戸の守備が本当に固い。最後は全員が自陣に戻って、跳ね返して、また跳ね返す。

そのまま1-2で試合終了です。

クリア43本。これが「厚い壁」の正体

試合中、何度も「壁だな」と思いながら見ていました。その感覚を、スタッツがそのまま裏づけていました。

項目 磐田 八戸
クリア 13 43
ブロック 20 21
タックル 16 19
タッチ数 1,278 508

クリア43本。磐田の3倍以上です。

タッチ数は1,278対508。ボールに触った回数が2.5倍も違うのに、それでも割れなかった。八戸は、割らせないことに徹して勝ち切ったということだと思います。

高吉正真「1点をみんなで守ることが、大事」

その答え合わせのようなコメントが、八戸の公式サイトに載っていました。決勝ゴールを決めた高吉正真です。

「球際の部分やハードワーク、そういったところが今までの試合は足りてなかったし、今日はそこを重要な部分としていたので、アウェイの地で発揮できて、J2でのアウェイ初勝利を挙げることができたので良かったです」

そして、磐田の攻撃の圧を全員で受け止めたことについて。

「自分は百年構想からこのチームに加入しましたが、八戸はそういったところでJ2に上がってきてたので、そこを今日体現できたのがチームとして良かったと思いますし、1点をみんなで守ることがサッカーで大事なのかなと思って、そこを見つめ直すことができたので良かったです」

クリア43本は、偶然そうなった数字ではなかった。狙ってそうしていた、ということです。

この日が、八戸にとってJ2でのアウェイ初勝利でした。

倉石監督「本当に歴史のあるチーム」

八戸の倉石圭二監督の総括です。

「遠いアウェイの地までたくさんのサポーターの皆さんにお越しいただいたこと、本当に力になりました。ありがとうございます。アウェイ初勝利というところで、本当になかなかうまくいかない時間帯や状況もあったんですけど、選手たちが粘り強く戦って、しっかり勝ち点3を取ることができたと思います」

9分の先制点については、こう言っています。

「そうですね、狙いは出せた場面でした。1週間用意したものが出せた得点だったので、選手たちも手応えを感じていたと思います」

そして、磐田に勝ったことの意味について。

「本当に歴史のあるチームで、そういうチームに勝てたっていうところは選手達にとっても自信になると思います。ただ、まだ30試合あるので(中略)アウェイで磐田さんに勝ったっていうところはしっかりと噛み締めながら次の横浜FCさん、また強い相手になりますけど、ホームでしっかり勝てるようにやっていきたいと思います」

悔しい。悔しいけれど、「歴史のあるチーム」と言ってもらえるクラブを応援しているんだな、とも思いました。

中野誠也が、ヤマハに帰ってきていた

もうひとつ。57分から入った八戸の中野誠也は、2018年から2020年までジュビロ磐田に在籍した選手です。筑波大から磐田へ入り、岡山への期限付き移籍を挟んで、2021年に大宮へ移りました。

試合後、久しぶりのヤマハについて聞かれて、こう答えています。

「やっぱいいですね。応援の声や応援の迫力、スタジアムの一体感。このサックスブルーの色とか、改めていいスタジアム、いい雰囲気だなと思いました」

負けた日に読むコメントではないんですけどね。でも、こういうことを言ってもらえるのは、素直にうれしい。

数字で見る、この90分

項目 磐田 八戸
シュート 25 18
枠内シュート 4 5
ボール支配率 67% 33%
パス成功率 83% 61%
コーナーキック 6 2
フリーキック 9 15
ファウル 13 10
警告 2 0

シュート25対18、支配率67%対33%。85分時点でのゴール期待値は、磐田2.82に対して八戸1.24でした。

数字の上では、勝っていておかしくない試合です。

でも、ここがいちばん残酷なところ。枠内シュートは、磐田4本に対して八戸5本。25本打った側のほうが、枠に飛んだ数は少なかったんです。

2試合続けて、同じ負け方をしている

ここが、いちばん引っかかっているところです。

第7節 新潟戦 第8節 八戸戦
結果 1-2(●) 1-2(●)
磐田のシュート 15本 25本
相手のシュート 7本 18本
磐田の得点 1 1
相手の得点 2 2

打っている本数はむしろ増えています。それでも、取れる点は1点のまま。

前節のあとに私が書いたのは、「決めるべきところで決めないと、決められてしまう」でした。2試合続けて、同じことを書くことになってしまいました。

ちなみに磐田は、ここまでの全試合で相手をシュート数で上回っています。上回り続けて、3勝1分4敗です。

J2初対戦の相手に。7年前は6-0だった

磐田とヴァンラーレ八戸が公式戦で顔を合わせたのは、これが2度目です。

1度目は2019年8月14日の天皇杯3回戦。同じヤマハスタジアムで、当時J1の磐田がJ3参戦1年目の八戸を6-0で下しています。

それから7年。八戸はJ3を2位で終えてJ2に上がり、ヤマハで磐田から勝点3を持ち帰りました。

これがサッカーなんだよな、と思います。悔しいけれど。

13位、勝点10。次はルヴァンで千葉

これで8試合を終えて3勝1分4敗、勝点10で13位。得点10、失点11です。試合前は9位でしたから、一気に4つ落としました。

八戸も勝点10で14位。得失点差の順で、秋田12位・磐田13位・八戸14位と並んでいます。

次は9月29日(火)19時、ヤマハスタジアムでJリーグYBCルヴァンカップ2回戦、ジェフユナイテッド千葉戦です。リーグ戦の第9節は10月4日(日)15時、アウェイでベガルタ仙台戦。

まずは火曜日。ホームで勝って、空気を変えたい。

この日の記録

項目 内容
大会 2026/27 明治安田J2リーグ 第8節
日時 2026年9月26日(土)17:00 キックオフ
会場 ヤマハスタジアム(磐田)
スコア ジュビロ磐田 1-2 ヴァンラーレ八戸(前半0-1/後半1-1)
得点(磐) 62分 ジョアン・ヴィクトル(アシスト:井上潮音)
得点(八) 9分 音泉翔眞(アシスト:岡健太)/69分 高吉正真
磐田の交代 57分 ユーリ ララ→井上潮音、イアゴ テレス→川合徳孟、太田龍之介→ジョアン・ヴィクトル/70分 佐藤大樹→小原基樹/78分 ダニーロ→為田大貴
入場者数 11,086人
天候 雨/21.6℃/湿度73%
主審 小林拓矢
警告 50分 ユーリ ララ(磐)/89分 藤原健介(磐) 八戸は警告0・退場なし

※得点シーンの記述、スタッツ、交代、審判、入場者数はJ.League公式の試合ページ(テキスト速報・スタッツ・メンバー)を参照しています。スタッツは2026年9月26日22時30分時点のものです(試合終了後に更新される場合があります)。

※倉石圭二監督、高吉正真選手、大西勝俉選手、中野誠也選手のコメントは、ヴァンラーレ八戸公式サイトの試合結果・コメントページから引用しています。

※ジュビロ磐田の監督・選手コメントは、本稿公開時点では未掲載です。掲載され次第、追記します。

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